ultrabook選び

ちょっと前、急に横浜にいる息子から電話があり、
ultrabookを買いたいと言ってきた。
必要になった理由はこの際どうでもいい。
問題は今回PCを増やすことの副次的メリットが重要だった。


普通の親なら、大学入学時に学校で買ったノートPCでいいじゃないか?とか言いそうだが、私の場合は即答で、「それはいいことだ」と言った。


手許のPCが一台きりというのが元々不安なのだ。
何かあったとき、即時のリカバリーが利かない。


PCが仕事のツールとなって久しいが、そうなってから現在まで、
私にとって最も大きなストレスはPCトラブルだった(結局そのストレスから根本的に解放される手段は自作と複数PCの同期しかなかった)。


この前の「たまには健康診断」でも書いたように、そもそもノートPCは、HDDの動作環境的な要因で寿命が短い。


だから、SSDのみ(ゼロスピンドル)のultrabookを持つことは賛成なのだ。


現代はEvernoteDropbox,Skydrive,etcのクラウド環境にて、
GoogleChrome,(Firefox),Evernote,あたりで同期・クラウド保管し、
あとはせいぜいThunderbirdでもあれば基本的なインフラは事足りる。


2台体制でそういうカタチをとっておき、普段から片方が突然死するという前提で備えておけば、さしあたり不安・不自由はない。


今回はMS-Officeも無し仕様にした。
単純なものであればOpenOfficeかLibireOfficeを使えばOKだし、
それでダメでもバンドル品よりは、単品(のMS-Office)を買ったほうが、
のちのちのポータビリティーに困らないと考えた。


バンドル品は、ユーザーが買ったものなのに、PCを代替した後、
次のPCに持っていけない、あるいはできたとしても難しい可能性がある。
私自身、そういうふうに後継PCに引き継いだのは1999年購入のノートPCが最後だった。あの頃は、リカバリーディスクも最初からついてきたし、MS-Officeは別の単品ディスクが同梱されていたのだ。


さて、今回、具体的な機種選びについては、実際に触れる部分、
キーボードとかモニターの見え方については本人に任せたが、
スペックについてはいくつかアドバイスをした。


OSがどれも64ビットであることがまず気になった。
ちょっと前なら最初の起動時に32bitとどちらか選択できたはずだが、
そのような記述が見当たらない。
64bitのみになったのだとしたら、メモリーは4GBではちょっと不足の可能性がある。


32bitと64bit両方を並べて同じことをして比べてみれば明白だが、64bitは32bitと比べてかなりメモリーを食う。そして、それはなぜかWindows起動ドライブに置かれるスワップ領域についても同じ現象が起こる。32bitでは空き容量が20GB弱になるまで、さほど気にしたこともなかったものだったが、64bitで残量30GBは完全に赤信号なのだ。


私だけかもしれないが、この十数年、一般論で「これで足りる」と言われたメモリー量で足りた試しがない。


それと今年のトレンドであるハイブリッドストレージも気に入らない。
32GBのSSDをキャッシュに使ってHDDを使う。ストレージが単純なHDDよりも明らかに速いのはいいが、先の理由でHDDの耐久性的弱点が克服された訳ではない。これがまったく気に入らない。


ノートPCの耐熱性的耐久性のなさは以前の職場で、使っていた同僚の全員が同じ目に遭った。例外なく熱的脆弱性に、やられているのだ。


だからノートPCはSSDのみでの運用しかお勧めできないのだ。
もちろん熱的脆弱性はHDDのみの問題ではなく、CPU周りのVRM(電源)なども例外ではないが、電源、とりわけ電解コンデンサーというものは寿命があるものなので、致し方ない。ただ、HDDほど脆くはない。


で、その容量だが、私の経験では、64bitのWindows7は8GBメモリーでは不足だったが、今回それ以上の搭載が可能な機種は無かったので、8GBで我慢したが、そのメモリー一杯で使ったときの起動ドライブのスワップ領域の食い方もハンパない。私はメモリー16GB環境で起動ドライブは最低50GB、できれば60GBの空きを作っている。実際画像などをいじるとたちまち30GBくらいは簡単に埋まる。


私の場合は128GBのSSDだが、いらないものは一切起動ドライブに入れないようにしているが、それでもそんな具合なので、SSD一発のノートPCのSSDが128GBで良い筈がない。ということで256GBを最低条件とした。


そうやって探していくと現時点ではSONYしかなかったようだ。


一時的にAppleのMacBookAirにも心が惹かれたようだ。


確かに見た目はいい。私自身Powerbookをずっと使ってきて、
確かに見た目の満足感は別格だと思っている。


私が毎日のようにPCケースを開いてあれこれいじる、
まるで侍が刀を研ぐようなスタンスで、
ガチで使い倒すわけでもないのだろうから、
見た目で選んでもかまわないとも思った。


しかしAdobeの一連のソフトもWindowsネイティブになって久しく、
息子がいくらAdobeを使うプロのクリエーターではないにしても、
もはやファッション目的以外でApple製品を持つ理由もなく、
私が示したスペック条件でSONYを選んでももちろん間違いではないと思った。


今年春の時点ではASUSとか東芝も選択肢にあったのだが、息子がいうには、私が挙げた条件をクリアするのはSONYのみだったとのこと。


それにしても256GBのSSDがこんなに安くなるとはw


いや、それ以前にそれなりの価格ながら、
SSD512GBの設定があるのがすごい。


そんな容量のSSDはユニットとしては見たことがないので、
たぶん256×2なのだろうけど。


改めて思うに、持ち歩く必要がどうしてもあるわけでもないのに、ノートPCを選ぶ人の多さに驚く。


経験が少ないし、そんなものだろうと思っているのだろうが、据え置き型のタワーケースに入ったパソコンの寿命の長さや経済性を知らないのだろうと思う。


そもそもそんなものは一般大衆が知っているメーカーからはあまりいいものが出てないというのもある。


据え置きタワーケース型PCでいいものは松山や高松のような片田舎では、アプライドとかパソコン工房などのショップブランド、あるいはアキバあたりのショップの通販でしか買えないから。


結局、ノートPC否定論に帰結してしまったっww


長くなったが前置きはここまで。


横浜西口のヨド○○店内にいる息子に電話口で伝えた条件は、

・ストレージはSSDオンリーで容量は256GB必須。
・メモリー実装8GB必須。
・CPUは第三世代Core-i(Ivy Bridge)なら良し、でも、店員が薦めるなら第二世代(SundayBridge)でも構わない。
(個人的にはGPU性能で第三世代がいいが、第二世代が枯れているのも事実。今回は、一概に新しいのが断然いいとはいえない程度の改良なのだ。しかし、やっぱり結果的にこれは第三世代がよかったかもと、思う。店員が第二世代を薦めたということは第二世代が利益率が高い可能性がある。クロックが0.1GHz差で5000円しか違わなかったのだ。)
・オフィスソフトは「無し」でいいだろ!
・その他オプションはほとんど「無し」で間違ってないと思う。
・念のため、電源アダプタは社外品が使えれば尚いい。
・さらに、新品バッテリーの価格を調べておくように。
WindowsはProfessionalにしておくよう。

以上だった。


補足になるが、SONYAppleも歴代複数使ってきたが、ACアダプタもバッテリーもAppleは弱いし高い。これがちょっとひっかかっているのだ。


今、PCを買うとOSはWindows7になる。これがいいと思っている。8が出たときに1200円追加支払いでアップグレードできるし、別に7のままでずっと使ってもいい。個人的にWin8RCを試用してみて、タブレットPC以外では何のメリットも感じないばかりか、通常のPCにおいては、むしろ不便ですらある。


現時点では7が買えるうちに買ったほうが後悔しないと考えているのだ。もちろん私は98,Me,Vistaをパスした(3.1,95,98SE2,XP,7を使った)ように8も今のところパスの方針である。


プロフェッショナルにしたのは、XPモードのような特殊な使用法が可能であり、Homeを買うとそれができない。僅かな差額なので、Homeを選ぶのはちょっと心配なのだ。但しノートPCのような弱いCPUでバーチャルPCモードがどれくらい実用になるかは甚だ疑問ではあるが。


最後になるが、今回は既製品の購入ではなく、
SONYVAIOオーナーメイドでの発注である。