VBox環境でのCPUの使われ方について

OracleVirtualboxの設定はCPUのスレッドやメモリーの使用量は半分から1/4を目安にと言われている。半分以上でも設定できるが、母艦がハングしてもいやなので、守っている。

適当な比較環境が整ったので、少し動画エンコード(編集→書き出し)をして、CPUスレッドの負荷のかかり方を見た。

比べたのは以下の2例

・H77+Corei5-3470(定格) モニターはマザーボード接続とし、VirtuMVPのi-modeで必要時にGTX650の3Dレンダリングの力を借りる設定。OSはWindows8Pro-64bit

・P67+Corei7-2600K(BCLK103×全コア43倍のOC)+GTX660。OSはWindows7Pro-64bit

上記2基のPCにOracleVirtualBox4.2.6(64bit)を入れ、それぞれに同一のubuntu12.04LTS環境を構築。ubuntu上での使用コア数はそれぞれ半分。メモリーは3470機は8GB中2GBを割り当て、2600K機は16GB中4GBを割り当てた。なお、CPU使用率制限はいずれも100%とした。

それぞれ動画編集用アプリケーションとしてOpenshotVideoEditorを使っている。

とりあえず同じ動画と音楽(BGM)部品を並べてエンコしてみた。

その際の(ubuntu上の)システムモニターと(win上の)タスクマネージャーのスクリーンショットを並べてみた。

見てのとおり、Windows上のスレッドがそのまま仮想PC上のコアになっていない。これならHT有のi7もHT無のi5も同義ではないかと思うが、実際に4スレ(実際には2コア)が動いているi7のほうが処理速度が倍近く速い(しかし、今回のテスト環境ではCPUのクロックの差も少なくないので、今一度同一周波数に固定して再検証する所存。その際はIvyBridge同士でのテストにする)。

なお、完成したH264(フルハイビジョン)動画をそれぞれの仮想PCでVLCにて再生した場合のCPU負荷は、i5-3470が目視で50%前後に対し、i7機は25%程度。そのときのWindowsのタスクマネージャーのCPU負荷はi5が43%前後に対し、i7は18%程度(ゲストOS上のシステムモニターは、ほぼその倍になるので…)。もちろん体感的フレーム落ちはi7には感じられないが、i5は明らかにある。動画をi5でいじるのは、いささか荷が重い印象。

これ以上細かい数値などを並べなくてもi7がi5よりも1万円も高額であるにもかかわらず動画編集を伴う作業がある場合は選んでおくべきことは明白だと言える。

但し、それはアプリケーションにQSV利用の機会が無く、CPUの動画エンコ・デコ機能を使わずにCPU部分のみの機能を使うという前提での話ではあるが…。