自転車:坂のある街乗り自転車考

たとえば、横浜市保土ヶ谷あたりに住んでいるとする。みなとみらいや山下公園、元町、山の手などを散策することもたまにあるが、通学や買い物などで、毎日を送るとして、万が一盗まれてもさほど落ち込まなくてもいい。しかし、買う以上は、お金のかけ甲斐はあるほうがいい。たまには雨に濡れることもあるし、買い物や、学校の時間に駐輪場にワイヤー錠で縛り付けて目から離すこともある。

となると、ギヤ付で、手の筋力も多少は使えるようなポジションが取れ、ブレーキもそれなりに信頼性のあるものがいい。

たまたまごく近所にステージワンがある。
http://www.c-spoke.co.jp/maker.html
二代目自転車名人の俳優鶴見辰吾がオススメとのこと。
ちなみに初代自転車名人は故忌野清志郎さん。

この店での扱いブランドの中で私が見立てた機種は、推薦順に
1 KHSマンハッタンm451シリーズ
http://www.manhattanbike.com/m451/index.html

2 コーダブルームR2.3CS
http://www.khodaa-bloom.com/2010/index.php?option=com_content&view=category&layout=blog&id=80&Itemid=179

これくらいしかないが、強いてあと少し挙げればBIANCHやGIOS,GIANTなどの小径車もどうかと思う。
この店にBRUNOでもあれば、それもぜひノミネートしたかった…

あと、小径車ではないが、GIANTのESCAPE-R3など鉄板だろう。
もちろんGIOSやBIANCHIをノミネートするならGIANTのESCAPE miniとかも挙げなければいけない。

現在、店頭にはGIOSのANTICOがあるらしい。
http://www.job-cycles.com/brand/gios/m3_antico/index.html
見た目はとても魅力的でカッコもいい。しかし…
これらGIOSのミニヴェロは、何度走っているのを見てもフラフラしていて、とても乗れたシロモノではないと思う。


私自身試乗したわけではないが、KHSのm451は、信頼できるショップ店主によると、数少ないまともな操縦性を持ち、ちょっと大きめの車輪による走行安定性とほどよいイナーシャによって、さほどしんどくないとのこと。いつもBD-1ブロンプトンをいじっている店の言うことだからこのことについては、かなり信用している。

さて、車種の絞込みだが、ドロップハンドルの食わず嫌いはともかくとして、この私自身もいまさらドロップハンドルで変速レバーがダブルレバーとなっているものは、いささか二の足を踏む。少々コスト高であってもSTI、つまりブレーキレバーそのものが変速レバーになっていてもらわないと、本領を発揮できないばかりか少々危ないと思うのだ。

今一度、候補全体を見渡すが、もうひとつ気がかりなことがある。それはブレーキ本体だ。GIOSやKHSのミニヴェロは、STI装備のかなりな上位機種でもブレーキ本体が危険なことで定評のあるTektroを使っている。シマノを使っているような良心的な機種はまず見当たらない。

BIANCHIは、見た目も装備もほどよく、minivelo-7など価格も安いから悪くはないと思う。
http://www.cycleurope.co.jp/bianchi/bikes/city/minivelo-7.html
しかもこの機種のブレーキはVブレーキで、しかもドロヨケも最初からついている。あとはキャリアをつければいい。

さらに検討をすべき部分は、チェーンリングの付近のことだが、フロントギアがシングルの場合、大体チェーンガードがついていて、ズボンの裾を汚す可能性が低い。フロントがダブルギア以上の場合は、チェーンむき出しになるので、後から可能ならチェーンガードをつけるか、乗るときには常に裾を縛っておくか、どちらしかない。

そういうわけで、ざっと見渡せば…
コーダブルームは、ブレーキ本体はよく効くVブレーキであるだけではなく、メーカーもシマノだ。ブレーキだけ見ればコーダブルームがいい。しかもこのR2.3CSは、ハンドルがブルホーンで、ドロップほどの怖さもなく、フラットバーと同じ感覚で扱えるし、そのため、変速操作は手元で可能だから、ドロップで非STIよりもよほどまともだ。
しかもドロヨケもしっかりあるし、フロントキャリアもあり、発電機つきヘッドライトまである。

店頭在庫があるので…などという妥協はせず、ここはコーダブルームの入手の可否を確認したうえで希望色で発注するのが得策だろう。

なお、コーダブルームに限ったことでもないが、かなり頻繁にモデルチェンジをしているようだ。たぶん発注先の台湾か中国のメーカーの都合がいろいろあるのだろう… そんなことはともかくとして、Webカタログにないようなモデルもあるかも知れない。ズボンの裾を汚すかどうか、ブレーキはVブレーキなのか、それとも不安なテクトロのサイドプルなのか、変速はハンドルから手を離さずにできるか、車輪の直径は?
そのあたりを今一度チェックして機種を絞り込むといいだろう。

どのみち、私がイメージしている(ちゃんとした)自転車とは程遠い単なる下駄に過ぎないレベルの自転車たちだから、せいぜい話題性のあるものがよろしかろう。カメラだって、そういう使い方しないのにGR-DIGITALを持っていて、それで何らかの話題に発展して、そこから新たな人間関係が生まれるようなもので、自転車も、実用性さえあれば、レベルはそれなりでも話のタネになるようなものがいいと思う。

それから、選んだ自転車が不幸にしてブレーキがテクトロならば、最初からシマノ製に変更してもいいかと思う。タイヤもどうせKENDAかそれ以下だろうから、シュワルベ・マラソンに変えてチューブもシュワルベにして、ついでに耐パンクシーラントを入れてしまえば細い釘を踏んだくらいなら帰って来ることもできるだろう。